皆さんこんちにちは。
FPの管理人バレンです。
本日は、FP取得者向けに6つの係数についてお伝えしていきたいと思います。
この係数は、FPを目指している方以外でも家計の管理や、貯蓄額を計算する際に有効活用できる指標になるので、知っておいて全く損がない内容です。
ちなみに、バレンも初めてFPの勉強を始めた際は、この係数の勉強をすることなく、すぐにテキストを閉じた記憶があります。
一番、最初に学ぶところでもあり、試験に頻出のワードなので、どこよりもわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
■6つの係数って何ぞや!?
さぁ、まずはここからですね。
FPの勉強を始めた方や既に勉強している方なら、もうお分かりかと思いますが、まずはどんな係数があるのかを見て行きましょう。
■6つの係数■
➀終価係数
②現価係数
③年金終価係数
④減債基金係数
⑤資本回収係数
⑥年金現価係数
ってな具合です。
もう眠いですね笑
バレンも眠いです。
なので、ゆったり解説していきたいと思います。
まず、この6つの係数ですが、どんな時に使うの?ってことだと思います。
結論から言うと、ライフプランニングを行う上で使用される便利な係数なんです。
係数というと分かりにくいので◆計算式はお金 ×係数◆みたいに何かしらの金額を求めるために使う数字と認識下さい。
例えば、あなたが、将来100万円の貯金をしたいと考えます。
その時、毎年いくら積み立てればいいのか?
例えば、あなたが、10年後、300万円の貯金をしたいと考えたときに、今必要なお金がどれくらいなのか?
これをいとも簡単に計算してくれる係数なんです。すごい便利ですよね。
この係数は調べればどこにでも掲載されています。
(係数をみたい人はこちらでまとめてあります)
「でも覚えられないよー。わかりにくいよー。」
という方のために一つづつ見て行きましょう。
覚え方もお伝えします。
➀終価係数について
まずは終価係数についてです。これは元利合計を求める係数です。
わかりやすくいうと、今、手元にあるお金(元本)が将来どれくらい増えているか(利益)?を求める係数です。
終価係数は、終わりの価格を求める係数。なので終価係数といいます。
覚え方は、〇年後の合計金額を求めたい!求めよ!っていう時は、「終わりの価格を求める・・終価係数!」って覚えましょう。
この係数、どんな時に使うのよって話ですが、今は、アベノミクスで経済成長率を毎年2%づつ上げて行こうという流れになっています。
なので、今年100円で買えたジュースも、来年は102円かかるかもしれない訳です。
そのように日本経済を成長させたいと考えて動いているわけです。
さてその中で、皆さんの今の貯蓄のうち、銀行に預けているお金はどれ位でしょうか?
メガバンクでさえ、年利は0.001%です。
例え、頑張って100万円を預けても、年間で10円の利益しか増えない世の中なんです。
そうなると、社会の経済成長に皆さんの貯蓄がついていけなくなり、円の価値が下がります。
つまりは、どんどん貯蓄額が減ってしまうという見方になるんです。
そのためにも、資産運用が大切になってきますが、じゃあ、自分自身が将来貯蓄のために、どれくらいの年利(利率)で増やしていけいいのか?という将来設計を決める上で、とても大切になってきます。
そのために用いる係数になります。
資産運用についてはこちらでも解説しています
・【iDeCo(イデコ)とつみたてNISA(ニーサ)の違いって何?】
・【NISA/つみたてNISAの違い・楽天証券での始め方をわかりやすく解説!】
②現価係数について
続いては、現価係数です。
先ほどは終価係数=「終わりの価格を求める・・終価係数!」と覚えましたね。
となると、現価係数=「現在の必要な価格を求める・・現価係数!」ってなります。
簡単にいうと、将来100万円貯めるのに必要な金額はいくら用意しておけばいいのか?ってことです。
具体的にイメージしてみますね。
■現価係数の例題■
バレンは、5年後に車を購入したいと考えて貯金を始めました。車購入のための貯金は、投資や株で運用しています。年5%で資産を運用できることを目標に、5年後に200万円の車を買う予定だそう。
今、バレンはどれくらいのも元手を用意しておくべきでしょうか?
答え:200万円(車の購入代)×0.7835(年利5%・5年の現価係数)=156.7(万円)
上の問題のように、5年後に200万を使うという仮定したときに、今(現在)、必要な金額(価格)を求めていますよね?
これが現価係数です。
じゃあ、どんな時に使うのよ?ってとこですね。
皆さんの家庭では貯蓄口座は分けていますか?例えば、マイホーム貯金、車貯金、教育貯金、老後貯金などなどいろんな分け方があると思いますが、貯蓄のゴール(貯蓄額)は決まっていますか?
ゴールが決まっていれば、今どれくらいの資産を年利どの程度で運用することができれば目標額に到達できるのか?がイメージできますよね。
ここは非常に大事なポイントだと思います。
そんな時に使うのが現価係数って奴ですね。
ある程度、運用目標として、どれくらいの期間で貯めるのか、はたまたどれくらいの貯蓄額を目指すのかがわかれば、現価係数を使って、NISAやiDeCoなども活用しながら、目標をもった資産運用ができます。
勿論、目標額に対して、貯金過剰になっている場合は、その分を消費に回すこともできるのです。
貯蓄をすることは大事ですが、必要以上の貯蓄は必要ないですし、皆様も「今」を生きているからこそ、使えるお金は消費に回すことで、人生が豊かになりますよね。
③年金終価係数について
次は年金終価係数です。
「あ!分かった!」
「終わりの価格を求める・・終価係数!」
近い!基本はその通りです。終わりの価格を求めますが、今回は「年金」というワードがついています。
年金ってどういうイメージでしょうか?
「定年になったら、毎月毎月貰えるお金!」
その通りです。毎月毎月貰えるお金ですよね。
なので、年金終価係数=「年金のように毎月毎月お金を積み立てた時の終わりの価格を求める係数」ってことになります。
カンがいい方はもうお気づきですね。
この係数は、積立貯金やつみたてNISAのように定期的に貯蓄、資産運用しているものが数年後にいくらまで増えるのか?を計算できる係数になります。
終価係数では将来の合計金額、現価係数では将来の金額を貯めるのに必要な金額を求める係数でしたが、これは、毎年の積立の結果を求めることができる係数です。
積み立てのように、毎年、少しづつ、貯金を行っている人が大半だと思います。(基本は毎月ですかね)
そういった方にとって、将来の老後資金や、数十年後の貯蓄額を求めるために、簡便に計算する事ができる係数なんです。
おそらく貯蓄については毎月としている人が殆どだと思いますので、その場合は概算で計算結果がわかります。
④減債基金係数について
さぁ続いては「減債基金係数」です。
いよいよ眠くなってきましたね笑
減債!? 基金!?
分かりづらいですね。
減債基金係数は、なんか年金終価係数と似ていますね。
先ほどは、毎年の積立金額の最終的な貯金額を求めましたが、今回はその逆です。
目標金額は決まっているので、毎年いくら積み立てすればいいのか?を求める係数になってきます。
覚え方は、減債基金係数から紐解いていきます。
減債とは、いわゆる負債を減らしていくことです。基金はその名の通り、もとにあるお金(目標額)のこと。
なので、減債基金係数=「目標額をちょっとづつ減らしていくイメージ」と覚えます。
既にある山を少しづつ削っていくのに、毎年どれくらい山を削ればいいの?ってことをこの係数を使って計算するのです。
ここはこの後でてくる資本回収係数とごっちゃになりやすいので、しっかり覚えましょう。
⑤資本回収係数について
さぁあと2つです。
次は資本回収係数です。
結論から言うと、資本回収係数=「今ある貯蓄(資本)を回収していくイメージ」です。
資本とは、その名の通り、今ある財産の事です。それを回収していくので、資本回収係数というそうです。
具体的には、受け取り年金額や、年間の返済額を求める時に使う係数になります。
例えば、今、100万円の借金(ローン)を組んでいるという人が、利率2%で5年で借金(ローン)を返済するときの毎年の支払額を計算するとき
例えば、マイホームを購入した人が、30年間で完済するのに必要な毎年の支払い金額を計算するとき
上記のような時に使う係数になります。
特に、大きな買い物をするときは、毎年どれくらい出費が必要なのか?は考えておかなければならないですし、仮に、ローンを早く
返済したい!となった際にもこの係数を使えば、必要な毎年の出費を計算する事ができますね。
後は退職金をもらった老後です。
あと、どれくらいの年数をかけて、毎年どれくらい支出できるのか?も計算できます。
ライフプランニングにおいては、その都度、人生生涯設計を行い更新していくことが必要ですし、それぞれの係数を活用しながら、
皆さんの気になるお金について計算することをオススメします。
⑥年金現価係数について
さぁ、いよいよ最後です。
ラスト一気に覚えていきましょう!
「あっ!これ予想つきそう!」
「たしか現価係数が現在の必要な価格を求める係数だったから」
「年金を受けとる時に必要な元手を求める式か!?」
ご名答です。
そうです。
現価係数が現在の必要元本を求める係数でした。
今回はそこに「年金」というワードがついてきていますね。
つまり年金現価係数=「毎年年金を受け取るためにいくら必要か?を計算する係数」ってことです。
もう少し正確にいうと、何年間年金として受け取りたいかは明確にしておく必要があります。
ずーっと受け取りたいっ!なると計算しても破格な金額になっちゃいます笑
例題でみてみましょう。
■年金現価係数 例題■
年2%の運用で毎年100万円を5年間受け取るために必要な年金原資はいくらでしょう?
答え:100万円(受け取りたい金額)×4.7135 =4,713,500円
てな具合で、上の場合は470万程必要ということが分かりますね。
いつ使うのよっ!ってところですが、例えば、住宅ローンなどを返済している場合などで、総額の返済額がいくらになるのか?ということや、大きな借入れをする際に「借入れ金利2%」等と書いてあると思いますが、年間100万円までなら返すことができる!という場合にも、借入可能額を計算することにも使えますよ。
ということで本日は、6つの係数について詳しく見てみました。
覚えられましたか?
覚えなくても正直大丈夫ですが、重要なことは何かを計算するときに、どういう係数が何を求めるのに使われているかというイメージをもっておくことが大切です。
お金は時に大きな買い物を含め、人を混乱させます。
だからこそきちんと計算しながら今の自分で可能な金額なのか、将来の貯金額を達成するために、どれくらいは貯金に回しておこう!など皆さんのそれぞれの目標にあったマネープランを行うことが大切です。
今日の内容が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
本日もありがとうございました。