【悲報!】退職所得にも税金がかかる!

資産運用

こんにちは。

FPのバレンです。

最近バレンは、初めて”スマートニュース”とやらをダウンロードしました。

これは非常に、便利ですよ。

何を隠そう、今はやりの雨雲レーダーが12時間分見れるので、非常に便利なアプリを手に入れられました。

と、話はそれましたが、今回は、会社員の方の多くが経験するであろう、退職金問題です。

皆さん、一体いくらの税金が退職金に掛かるかご存知でしょうか?

分からないという方がいらっしゃれば是非、一読頂ければと思います。

それではいってみましょー。

目次

結論:勤続年数によって税金額が変わる

結論からお伝えすると、皆さんの勤続年数によって課税される金額が変わってきます。

そもそも”退職金とは”何でしょう?

退職給付制度・・・勤続年数や役職、会社への貢献などを元に算出され、退職時に支給される給付のこと
更に種類を分けると下記の3つに分類されます。
1:退職一時金
退職時に一括で受け取る退職金。
公務員であれば一時恩給などを指します。
2:企業年金(DB
退職金を一括ではなく、年金の形で受け取ることができる。
3:確定拠出年金(DC)
企業や個人が拠出して積み立てた掛け金を退職後(原則60歳以降)に受け取ることができる。
掛け金は自身で運用を行うため、運用状況によって金額に大きな差がでることもある。
このように退職金にはいくつかの種類がありますが、本日は、上記の中でも一般的な”退職一時金”に掛かる税金についてみていきましょう。

1:退職金に掛かる税率

退職金に掛かる税率は、他の所得と合算せずに求めることが必要になります。

すなわち、受け取った退職金の額を元に税率を決定することになります。

課税所得金額税率控除額
195万円以下5%
195万~330万円以下10%97,500円
330万円~695万円20%427,500円
695万円~900万円以下23%636,000円
900万円~1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円~4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円~45%4,796,000円

具体的には、上記の表になります。

貰った額が多ければ多いほど、退職金であっても最大で45%の累進課税が掛かることになります。

[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/泣き-300×300.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]え?税金取られすぎじゃない?[/word_balloon]

安心して下さい。

上記で示したのは、あくまでも”課税所得金額”になります。

次に課税所得金額の求め方について見て行きたいと思います。

2:課税所得金額の求め方

課税所得金額とは、税金を掛ける元となる所得金額です。

退職金には、”退職所得控除”なるものが存在します。

具体的には、勤続年数によって下記のように計算することができます。

勤続年数退職所得控除額
20年以下40万円×”勤続年数”(勤続年数2年以下の場合は一律80万円)
20年超800万円+70万円×(”勤続年数”‐20年)

尚、勤続年数については1年未満の端数がある場合は、切り上げてOKです。

ですので例えば21年1カ月勤めた会社を退職する際には、22年勤めたものとして計算してOKということです。

更に、上記の式で控除額が求められたら、下記の式で退職所得金額を求めます。

退職所得金額=(退職金-退職所得控除額)×1/2

実際に課税所得金額となるのには、更に1/2を掛けた金額になるのです。

[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/お琴-e1589883120134.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]具体的にみてみないとよくわからないなぁ…[/word_balloon]

それでは、下記の仮の例で退職金に係る税金を求めてみましょう。

退職金に掛かる税金 計算例


問題

退職金が2,700万円、勤続年数が36年4カ月である会社員バレンの退職金に掛かる税金の額はいくらでしょうか。

計算
①勤続年数を確認:36年4カ月→”37年”
②退職所得控除を求める:800万円+70万円×(“37年”-20年)=1,990万円
③退職所得金額を求める:(2.700万円-1,990万円)×1/2=355万円
④税金の額を求める:355万円×20%‐42,7500円=28万2500円・・・税額

いかがでしょうか。

上記の場合、退職金に掛かる税金は約28万円となりました。

更に、住民税が上記の金額に一律10%で加わりますので、約4万円(≒3.55万円)が掛かることになります・

このように、退職金に掛かる税金は、皆様が働いてきた血と涙の結晶であるので、なるべく税金を減らすような制度になっているのです。

まとめ:退職金の効果的な受け取り方

さて本日は、退職金の中でも、退職一時金の形で一括で受け取る場合の税金についてみてきました。

そうなると気になるのが、どの給付パターンが最もおトクなのか?

という点になると思います。

結論としては、一括で受け取るが”ベター”だと考えます。

何故か?

退職金を年金と同様、毎年分けて給付する際には、今回のような分離課税ではなく、総合課税となります。

すなわち、他の所得全てを合算して税額を計算することになるわけです。

そのため、厚生年金や他の所得がある方にとっては、長期的に見ると税額(更に社会保険料まで)が高くなってしまうことが危惧されます。

そんな私たちが今できることは。老後の資産を見据えて、事前にしっかりと準備しておくことです。

知らなければ損、知っていればおトクの世界がお金の世界です。

具体的な老後資金の運用については別途ブログで綴ろうと思います。

本日の内容も皆さんの資産運用に向けた一助となれば幸いです。