こんにちは。
FPのバレンです。
コロナの影響で資産運用の必要性を感じた人や、これを機に資産運用を始めたという人も少なくないと思います。
実際、老後には3000万~4000万程の蓄えが必要というデータがでていたり、麻生さんの老後2000万円問題も記憶に新しいところだと思います。
老後に年金が貰えると仮定しても、別途、最低限の生活を手に入れるためには、更なる蓄えが必要であるとも言い換えることができると思います。
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月に換算してみましょう。
それぞれの生活スタイルや望んでいる暮らし方によって大きな影響を受けますが、最低でも毎月20万円は必要となってくるそうです。(金融庁発表データ)
”夫婦二人だと27万円程度”とも言われています。
そうなると、年間で330万円程度必要となり、定年後30年(90歳)まで元気であったとしても、1億円程度必要となる訳です。
更に、会社員の方であれば、退職金に加え、年金が満額支給となれば780,900円/年(令和3年度)が支給されますし、厚生年金加入者(サラリーマン)であれば、厚生年金も一緒に支給されます。(2階建です)
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そこがポイントです。
貯蓄を増やすには、収入を増やすか、支出を減らすか。のどちらかになります。
となると、できることは支出を減らす事です。
長期的に効果的な支出を減らすことができるの方法の一つが節税です。
ということで、今日はiDeCoの節税メリットについて考えていきたいと思います。
それではいってみましょー。
目次
■ iDeCo 3つの節税メリットとは?
結論からいきましょう。
➀iDeCo運用益が非課税
②掛け金に対する所得控除
③iDeCo受け取り時の税金控除
この3つがiDeCoを利用する際の節税メリットです。
税制ルールとして資産の運用利益に対しては常に20.315%の税金が引かれるルールになっています。
そのた税金が引かれることがないというのがiDeCoの節税メリットのポイントとなる訳ですね。
➀ iDeCoの運用益が非課税
通常、税金というものは何かしら“利益”に対して課税を行う制度です。
例えば、銀行預金では、定期的に銀行から利子が入りますよね?
この利子に対して20.315%の利子所得が源泉徴収という形で天引きされています。
仮に100円の利子があれば20円程度が税金として引かれてしまう訳です。
株式の配当金や、投資信託の収益分配金では配当所得という形で20%程度の税金が引かれます。
株式の売買では譲渡所得という形で20%程度の税金が引かれます。
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このことからもiDeCoを活用した資産運用では、節税効果を得られるということがお分かり頂けると思います。
ただ注意点は、iDeCoは60歳以降にならないと引き出しができないので、”老後資金としての資産運用がメイン”となります。
そのため、老後資金の資産形成を検討されている方は、是非、iDeCoを活用することをオススメします。
話が少しそれましたが、iDeCoはまず、運用益に対して非課税となります。
投資信託を売った時、保有していた時の分配金を含めて全ての利益が非課税となります。
シュミレーションをしてみましょう。
積立金額:1万円 × 12カ月 × 40 = 480万円
3 %で運用した場合:約910万円
運用益:910万円 ー 480万円 = 430万円
上の事例を見てみましょう。
毎年3%の複利で、毎月1万円の積立を行うと将来910万円程度まで貯蓄額は増加します。
通常であれば、運用益に対して20.315%の税金が引かれるため、87万円の税金が発生することになります。
それがiDeCoであれば非課税(税金がかかりません)となります。
加えて、投資信託であれば分配金等も発生するため、そちらに関しても非課税となる訳ですね。
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せっかく長く積立をしたのに、それが税金で持っていかれては、心がおれます。
iDeCoは老後資金の資産形成という観点からも長期にわたって積立を行うことが可能です。
そのため、運用益に対する非課税制度は、支払わなければならない税金を抑えることができるという点が1つ目のメリットです。
② 掛け金に対する所得控除
続いては、iDeCoの掛け金に対する所得控除です。
以前のブログでもそれぞれに対する掛け金上限額をお示ししましたが、再度みてみましょう。
② 会社員(企業年金あり)・・・14.4 or 24万円/年
③ 会社員(企業年金なし)・・・27.6万円/年
④ 専業主婦(夫)・・・27.6万円/年
⑤ 自営業・・・81.6万円/年
上のように、皆さんの働き方によって掛け金の額が異なります。
掛け金控除をもう少しかみ砕いてみたいと思います。
iDeCoで運用するための投資金額は全額(上限範囲)所得控除になります。
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もっと分かりやすくいうと、iDeCoのために支払ったお金には税金はかからないということです。
日本は超過累進課税といって、年収が上がれば上がるほど、税金が高くなります。
例えば、年収が4000万円以上の人であれば税率は45%となりますし、5%~45%の間で税率が所得金額によって決まっています。
税金を計算するときには
課税総所得金額 ×税率 - 控除額
で税金が計算されます。
この課税総所得金額からiDeCoの投資金額を天引きする事ができるということです。
税率がかかる金額となるので、ここを抑えることができれば、全体的な節税に繋がるということになる訳です。
実際にどれくらいの節税となるかシュミレーションしてみましょう。
■ 年収500万のケース(40年運用) ■
毎月:1万円をiDeCOで運用
課税総所得金額:500万円
税率:20%(330~695万円)
控除額:427,500円
500万円 × 20% – 427,500円 = 572,500(円)A
(500万円 – 12万円)× 20% – 427,500円 =548,500(円) B
(A – B) × 40年 =96万
上の事例で考えてみましょう。
極端な例ですが、500万円の所得が毎年同じで、他に所得がないものと仮定して計算をしています。
毎月1万円の投資で、年間12万円分が掛け金控除となります。
これを計算していくと、毎年24000円の節税となり、40年後には約100万円の節税へ繋がります。
上記の計算式を見てわかる通り、年収が高いか、掛け金が多ければ多いほど、節税効果は高まることになります。
課税所得金額についても、累進課税で税率が変わる間の年収であれば、掛け金を調整することで、より大きな節税効果を望むことも可能となる訳です。
これが2つ目のiDeCoのメリットです。
自身の総所得金額(税が引かれる前の金額)を振り返りながら今自身の税金がどれくらい引かれているのかもこの機会に確認してみることをオススメします。毎年の事ですが、まさに塵積って奴です。
③ iDeCo受け取り時の税金控除
それでは、最後の節税メリットの話をしていきたいと思います。
iDeCoは基本的に60歳以降になれば引き出しが可能となります。
受け取りは60歳~70歳までの間に3つのパターンで受け取ることになります。
② 年金の形で受け取る
③ 一部を一括、残りを年金で受け取る
一括で受け取る場合
まずは、➀の一括で受け取る場合を考えてみましょう。
一括で受け取る場合は、退職所得として扱われます。
退職所得控除とは一般的に下記の形で控除できる金額が決まります。
➀ 勤続年数20年以下の場合
40万円 × 勤続年数
② 勤続年数20年以上の場合
800万円 × 70万円 × (勤続年数 – 20年間)
例えば、30年iDeCoを運用したとすると、1500万円分までであれば非課税となります。
iDeCoの運用期間によって控除できる金額が変わってきます。
注意点として、会社からの退職金を同時に受け取る場合は、上記の控除額と合算となってしまうので、ケースによって➀~③の受け取り方は選択は慎重であるべきかと思います。
年金の形で受け取る場合
次は、年金のようにiDeCoを受け取る場合について見てみましょう。
先ほどは一括で受け取る際は、退職所得控除でした。
②のように年金で受け取る際は、「雑所得・公的年金控除」が適応されます。
65歳未満であれば、70万円/年、65歳以上であれば、120万円/年まで非課税となり、税金はかかりません。
65歳以降になると、通常の基礎年金や、厚生年金も加算されてきますので、超えた分に対しては雑所得として課税される仕組みになっています。
かなり分かりづらいかもしれないので、バレンなりにかみ砕いてみます。
年金の形で受けとると、65歳までは毎年70万円まで税金がかかりません。
そして65歳以上になると今度は120万円まで税金が掛からなくなりますが、そこに通常の年金が加算されます。
そうなると120万円よりも毎年年金が増えると、引ききれない所得に対しては税金が掛かってしまいます。
ただ、60歳から65歳までは基本的に年金は繰り上げ支給の申請をしなければ、支給されないので、70万円以内に抑えれば5年間で350万までは税金が掛からないことになります。
このパターンも一つ注意が必要です。
年金の受け取りは、振り込みとなりますが、振り込み手数料が別途かかってきます。
なので、こちらも振り込み回数を減らすなどして調整するのも一つの手だと思います。
一部を一括、残りを年金で受け取る
最後のパターンは、上の2つの併用です。
こちらは、年金である一定の年まで受け取りつつ、一括で残りの金額を受け取るスタイルです。
調整方法によっては節税効果も高くなるため、他に収入があり、急を要さないケースなどは検討してもいいかもしれません。
詳しい受け取り方法はこちらだとかなり長くなるので割愛させてください。
■ まとめ
本日は、iDeCoの3つの節税メリットについて考えてみました。
60歳以降にならないと引き出しができないデメリットはあるものの、運用益や掛け金、受け取り時と節税効果が期待できる資産運用ができることが最大のメリットです。
老後の資産運用は、年齢が上がれば上がるほど不安になりますし、将来への資産運用もリスクを取れなくなります。
そのため、若いときから少額でもいいので、老後を見据えた資産運用ができれば将来の自分や家族に安心感をもたらすことができますよね。
今すぐ資産運用は難しいという人やもう少し検討したいという人にとっては今一度自分自身の将来設計のきっけになれば幸いです。
尚、iDeCoでの資産運用にあたっては”証券口座の開設”が必要となります。
バレンのオススメは、松井証券です。
➀ 運用管理手数料が0円
② バラエティ豊富な金融商品があります
③ 創業100年の歴史と実績があり、安心できる
上記が松井証券の特徴ですが、資産運用を検討している方は、まずは口座の開設だけでもしておくことをオススメします。
余剰資産や老後資産貯蓄のタイミングが来た時にすぐに資産運用ができる環境があるか否かは非常に重要です。
今はネットのみで口座開設ができるので非常に便利な時代です。
ということで本日も最後までご覧頂きましてありがとうございました。
少しでも皆様の資産形成の一助になれば嬉しいです。