こんにちは。
FPのバレンです。
今回のコロナショックを受けて、資産運用を始めた方や興味を持ち始めた方もいらっしゃると思います。
あなた自身が将来に向けて資産を貯金するのではなく、運用をしていくということは今後間違いなく重要になってきます。
日本は先進国でありながらも資産運用については諸外国と比較しても圧倒的に低く、一部の報告をみると日本の資産運用している人の割合は15%程度と言われています。
一方で、諸外国をみると、米国では50%程度、ヨーロッパでは30%程度となっているので、これらの結果をみるといかに日本人が銀行貯金への安心感が高いかということがお分かり頂けるのでないでしょう?
しかし、これはこれで悪いことばかりではないとも思っています。
何故なら資産運用は、簡単に増えるものではないからです。(「楽して稼ぐ」には必ず罠があります)
ただ、一方で、しっかりした知識を持って臨む場合はその限りではないと思います。
過去にはNISAやiDeCoに関する話題をお伝えしてきましたが、今回は、学資保険・ジュニアNISAについて取り上げていきたいと思います。
これは、人生三大資金(住宅・老後・教育)の一つである教育資金にあたります。
現在、妊娠している方や、お子さんが小さい方などは特に意識してみておく分野ですよね。
ということで、今日はどこよりもわかりやすく学資保険・ジュニアNISAについて解説していきたいと思います。
目次
■結論:学資保険ではなくジュニアNISAを選択すべき
時間がない皆さんにまず結論からお伝えします。
「学資保険ではなくジュニアNISAを選択すべき」
ということです。
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/泣き-300×300.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]え?さっき資産運用はリスクっていってなかったけ?[/word_balloon]
はい。
お伝えしました。
但し、しっかりとした知識を元に運用する場合は別です。
勿論、預けたお金以上に資産が増えないばかりか、大きく減少するリスクもあります。
それは否めません。
一方で、銀行で新たに教育資金用の口座を開設して、教育資金の全てを銀行へ預けているのもまたリスクです。
なぜなら、現在の日本は安倍内閣の運営の元、毎年2%のインフレ率の上昇を目指しているからなんです。
これはどういうことかと言うと、今年100円で買えたジュースでも翌年は102円ないと買えなくなるということです。
一方で、銀行預金の金利はどうでしょうか?
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/泣き-300×300.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]大手銀行でも0.001%だ…[/word_balloon]
100万円を1年間預けたとしても利息は、10円です。
更に利息には約20%程度の税金が引かれます。
すなわち8円程度しか増えない訳です。
うまい棒一本も買えません。
こうなってくると、インフラ上昇にも追いつけませんし、貯金していればいるだけ、円の価値が下がっていくことになります。
せっかく貯めたお金がこのようになってしまっては元も子もありませんよね。
そこで学資保険のように保険を活用しながら貯蓄ができ、かつ金利も銀行よりも高い商品が選ばるわけなんです。
でもちょっと待ってください。
学資保険になんとなく加入していませんか?
ということなんです。
先ほどもお伝えしましたが、なんとなく資産運用という言葉だけにとらわれてはいけません。
結果的には「ジュニアNISA」がオススメであるという結論ですが、その内容についてもう少し具体的に見て行きましょう。
➀学資保険での資産運用はどうなのか?
まずは学資保険とは何者か?という所を見て行きましょう。
学資保険とは、主に下記のポイントから構成されるものです。
■学資保険のポイント■
➀将来の教育資金のための貯蓄制度(15歳・18歳等で受け取りできる)
②満期時には積立金以上の返戻金がある
③契約者が死亡した際も保証は継続(払い込み不要となる)
④高校・大学・進学後などプランがいくつかあり、教育資金計画が立てやすい
これらのポイントにあるように、学資保険はお子さんが生まれる前から加入できる保険であり、主に教育資金貯蓄のための保険商品になります。
それぞれの家庭の状況や資金計画に応じて、高校・大学と入学のタイミングに備えるタイプや、大学進学後の教育資金として充てるもの等があります。
学資保険のメリットは、定期的に必要なタイミングで祝い金や一時金として受け取ることができるため、計画性をもって教育資金を用意しておきたいというケースにはメリットがありそうですね。
一方で、金利はどうでしょうか?
〇ニー生命での利率でみていきたいと思います。
大学入学資金として学資保険を検討しましょう。
この場合、18歳に入学となるため、18歳までの払い込み完了で毎月一定額を積み立てていきます。
■〇ニー生命の返戻率■
・18歳払いきり
・ 9,020円/月(月払い)
積立総額:1,948,320円
返戻金:200万円
この場合、毎月9000円程で積み立てていきます。
積立総額が195万円程度であるのにたいして返戻金は200万円です。
すなわち、18歳積み立てていたとしても約5万円しか増えません。
利率でみると102.6%です。
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そうですね。
資産運用の投資利率という点ではほぼ利益がないに等しいですね。
毎月230円程度の利息がついている感覚です。
安定的な教育資金を用意したい方であれば別ですが、将来受け取る金額は、超低金利のこのご時世ではうまみが少ないです。
もちろん、保険商品となるため、途中で解約をするとなれば、元本を大幅に下回ることとなります。
資産の流動性も低いので、一度運用すると決めたらロングランで駆け抜けていく必要があります。
これらを伝えるとこんな疑問も沸いてくると思います。
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/泣き-300×300.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”think” balloon_shadow=”true”]両親がなくなった場合でも子供にお金を残せるメリットは大きいよな?[/word_balloon]
たしかにそのメリットもあります。
ただ、それを学資保険で準備しておくべきなのか?という問題もあります。
生命保険や、就業不能保険なども他に多くの商品がありますし、掛け捨てであっても、子供が大きくなるまで、そちらで保障を増やすということもできるわけです。
また付け加えるとインフラ上昇が続けば、この低利率で運用しても教育資金として成り立つのか?
ということも考えなければいけません。
冒頭にも伝えましたが、学資保険は教育資金貯蓄が最大の目的ですよね?
であれば、まずはここに注目して資産運用を考えてみることが重要です。
保険屋さんはあの手この手を使って、他の魅力や補償内容を伝えてくると思いますので、貯蓄の目的だけはしっかり持っておきましょう!
ではバレンがオススメするジュニアNISAについて次は見て行きましょう。
②ジュニアNISAでの資産運用はどうなのか?
では次にジュニアNISAについて見て行きましょう。
NISAや積立NISAについては既にご存知の方も多いのではないでしょうか?
参考:【NISA/つみたてNISAの違い・楽天証券での始め方をわかりやすく解説!】
このジュニアNISAは0歳~19歳を対象とした「未成年者少額投資非課税制度」のことです。
ちょっと分かりにくいのでまずは概要を一覧でみてみましょう。
対象者 | 非課税対象 | 非課税投資枠 | 非課税期間 |
0歳から19歳まで | 株式・投資信託など | 年間80万円が上限 | 最長5年間 |
対象者は0歳から19歳までになり、投資対象はNISA同様、株式や投資信託等が主です。
投資枠は年間80万円が上限であり、5年間は非課税で運用ができます。
なので最大で400万円を非課税枠として運用できるわけですね。
通常であれば、投資信託に預けて、100万円の利益がでれば約20%の税金が引かれます。(譲渡益・配当金について)
なので20万円もの税金が取れれる訳ですが、ジュニアNISAであればNISA同様税金が掛かりません。
ジュニアNISAであれば、これらの運用益に対する節税効果、配当金に対する節税効果など節税メリットが非常に大きいです。
が、利用者は非常に少なかったんです。
なぜか?
それは引き出しが18歳以降でないとできなかったためです。
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引き出しはできますが、引き出す場合は、ジュニアNISAを解約したこととみなされ、過去に遡って利益に対して税金を納めなくてはならなくなる訳です。
これでは、急な出費に対応できないばかりか、お金の流動性に欠けますよね。
それが大きな理由でジュニアNISAは全く普及していなかった訳です。
出典:金融庁HPより
がしかし!
ルールが若干変わりました。
どう変わったのか?
今までは18歳以降でないと引き出せなかったジュニアNISAですが、今回の改変により、18歳未満であっても、2023年以降は非課税で引き出しが可能になりました。
これはどういうことか?
今までのジュニアNISAでは、18歳以降でないと引き出しができませんでした。
一方で18歳未満で引き出しを行う際には、NISA口座を解約したこととみなされ、利益に対して遡って課税されることになっていましたが、今回の改定により、18歳未満でも非課税となる訳です。
となると、使わない手はありません。
但し、2023年が投資可能期間のリミットです。
すなわち、もう既に2020年の時点で残された時間はわずかであるということです。
それでも毎年80万円の投資非課税枠が活用できるのでまだまだメリットは大きいですね。
最長で18歳までは運用ができるので、分散投資をしながら資産が膨らんだタイミングでいつでも引き出しができることになりました。
ドルコスト平均法で分散投資を行うことで、リスク回避をしながら資産運用ができます。
利率で言えば、数十年単位の資産運用では、勝率が非常に高まりますし、リスクを軽減した資産運用ができます。
平均的には3%の運用も可能になるわけです。
となると、毎年80万円を利率3%で3年間運用した際には、240万円の元手に対して、247万円となります。
すなわち、たったの3年間で学資保険の運用利率を簡単に上回る可能性があります。
この247万円を元手に10年間保有していれば、年利率3%で332万円まで膨らみます。
すなわち、約92万円の資産益となるわけですね。
勿論、投資の世界には絶対はないので、年利3%が毎年達成できる保証もありません。
ただし、円として銀行貯金に置くこととによる資産価値の減少(インフレ上昇に伴い)や学資保険における数%の運用益これらをよーくご自身の資産設計の中で考えていくことが大切ですね。
■まとめ
ということで本日は、学資保険とジュニアNISAについて見てきました。
メリット・デメリットの側面でみていくと、お互いに善し悪しがあります。
今回のテーマである教育資金という観点では子供が大きくなるにつれて、必要資金が増えてきます。
その点では、どれくらい教育資金が必要なのか?
元手(貯金に回せるお金)がどれくらいあるのか?
継続的に貯蓄に回せるのか?
などを考慮した上で、学資保険を選ぶのか、ジュニアNISAを選ぶのかを決めていくことが大切です。
但し、税制メリットを考慮した場合には圧倒的にジュニアNISAがお得であることには間違いありません。
DMM証券は業界水準最安値のインターネット証券ですので、まだ口座開設をしていない方は、まずは環境整備だけでもしておくことをオススメします。(ジュニアNISAについては期限もありますので)
ということで本日も最後までご覧頂きましてありがとうございました。