こんにちは。
FPのバレンです。
今日は住宅ローンについて考えていきたいと思います。
住宅購入は、人生三大資金(住宅・教育・老後)のうちの1つであり、このブログを読んで頂いているあなたも今、情報を集めているところではないでしょうか?
非常に大きな買い物であるが故、ローンを組む人が大半かと思いますが、その際に注意すべきポイントや、なるべく損をしない下準備、知識を持っておくことが大切です。
ということで、本日は6つのポイントに分けて住宅ローンについて見て行きたいと思います。
それではいってみましょー。
目次
➀返済方法で変わる?ローンの総支払額!
1つ目のポイントは返済方法です。
住宅ローンの返済方法は大きく分けると2つあります。
・元利均等返済方式
・元金均等返済方式
「元利均等返済方式」は、毎回(毎月)の返済額(元金 + 利息)が35年ローンであれば、35年間ずっと同じ返済額となるように返済していく支払い方式です。
一方で、「元金均等返済方式」は、毎回(毎月)の元金部分を一定にし、そこに利息を上乗せして返済するため、毎回の返済額は年数に応じて少なっていく支払い方式です。
上の図が、それぞれの支払い方式を示していますが、一般的に、借入金額、借入金利、返済期間の条件が全て同じであれば、元利均等返済方式よりも元金均等返済方式の方が総返済金額は安くなります。
それぞれの返済方法毎にメリット・デメリットがあります。
「元利均等返済方式」の場合、返済額が常に一定額となるので、家計のやりくりがしやすいメリットがある一方で、総返済額が多くなってしまうデメリットがあります。
「元金均等返済方式」の場合、はじめの一定期間の返済額が元利均等返済よりも高くなるため、負担が大きいデメリットがある一方で、総返済金額が安くなります。
なのでまずは、元利均等返済と元金均等返済での毎月の支払額を比べてみて、自身のライフプランで支払いが問題ないか否かを考えて決定することが大事なポイントです。
但し、元利均等返済の場合、毎月の支払額が多くなるので、自身の収入と比較して支払額が多い場合は、融資上限額にも影響も与えるため、一概に元金均等返済でイケル!という訳でもありません。
銀行によってもラインナップとして置いていないケースもあるので、HP等から確認してみましょう。
②ローンの種類で金利が代わる!?
2つ目のポイントはローンの種類です。
住宅ローンを決める際に、金利タイプを決定することになります。
■金利タイプ■
➀固定金利:返済終了まで金利は一定
②変動金利:半年ごとに金利が見直される
③固定金利(期間選択) :一定期間は固定金利、以降変動金利
と上記の3つがあります。
どのタイプを選択するかによって、金利が変わってきます。
一般的に固定金利は、金利が変わらず、一定利率となるため、最も高い金利が設定されます。
というのは、固定金利は経済がよくなり、金利が高くなったとしても融資実行時点での金利が永年適用され続けるので、金利が上昇する局面では、固定金利が有効になりますし、逆の場合もまたしかりです。
一方で、変動金利の場合は、金利が下がる局面において有効で、半年ごとに金利が見直しされますが、金利が高くなれば、返済額が高くなりますし、逆もしかりです。
ただ、返済額が上下するのは、不安でもありますよね。
そのデメリットはあるものの、その代わり適用金利は最も低いとされています。
これは、金利が下降している局面で有効な選択肢と言えるでしょう。
そして最後の固定金利期間選択タイプですが、上の2つを混合したタイプです。
固定金利期間を長くすればするほど、適用金利が高くなるのが常です。
銀行のHPなどを見て見ると、住宅を購入する人が選ぶローンはきれいに3分の1づつに分かれています。
金利についても正直、将来がどうなっているかを判断できる人はいませんし、10年後となると、もう無理です。
となると、ローンを組む金額や変動金利であっても、どこで、繰り上げ返済するのか?
返済額を見直すのか?などを考えて決定していくことが大切になります。
固定金利は現在、35年ローンであれば平均して1.3%程度です。
但し、住宅ローン減税では、毎年1%の減税ができます。となると、全体的には0.3%程度となるため、そういった点も加味しながら考えることをオススメします。
営業マンに惑わされぬよう、自分自身でどれくらいの返済額なら可能なのか?
総返済額がいくらいになるのか?といった点は家族会議で決定しておくべき項目といえます。
③複数銀行への審査依頼が重要?
3つ目のポイントは、ローンの審査依頼です。
最低でも2つの銀行への審査依頼を行うことがオススメです。
引っ越し業者などを選ぶ時などど同じ感覚と捉えて頂ければと思います。
複数の業者に依頼して、納得できるポイントを加味して、1社を決定しますよね?
銀行側も、営利企業なので、手数料やローンの利息を加味して自社にとって利益がでるような提案をしてきます。
なので、最低でも2つの銀行へ審査を行うことで、言われるががままとならないので、非常に重要なポイントです。
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ただ、ちょっと注意が必要です。
銀行は、引っ越し業者とは異なり、大金を扱う場所です。
一括審査などで10社などで依頼をしていると、借りる人の信用問題にかかわります。
「この人、たくさんの銀行に審査だしているけど、怪しい人かな?大丈夫かな?」
という具合に、信用が下がる原因にもなりますので、あまり多くの銀行へ依頼をしないように注意をしましょう。
3社くらいであれば、問題になることはまずないと言っていいと思います。
では、実際に複数の銀行へ依頼したあとはどんな形になるのか?
という点が気になりますよね。
例えば仮にA 銀行、B銀行に依頼をした場合。
■A 銀行
ローン額:4,000万円
期間:35年ローン
利率:1.3%固定金利
頭金:なし
返済方式:元利均等返済
総返済額:4,981万円
■B銀行
ローン額:4,000万円
期間:35年ローン
利率:1.0%固定金利
頭金:5%(200万円)
返済方式:元利均等返済
総返済額:4,706万円
2つの銀行へ依頼したのに総返済額が異なります。
一社は頭金は不要とする代わりに、1.3%の固定金利だったのに対して、もう一社は頭金5%で金利1.0%となっています。
このように、銀行毎に多少異なってきますし、ざっと計算しただけでも、200万ほどの違いがありますよね。
上の内容には、その他の手数料については加味していませんが、ローンを組むには、他にも、融資手数料や、ローンの保証料(借りた人が返せなくなってしまった際の保証料)なども掛かってきます。
なので、これらの項目も加味したうえで、銀行でのローンをしっかり組むことが長期的に大きな差を生んでくるといえるでしょう。
焦ってはいけません。
なぜなら非常に大きな買い物をするポイントなので、しっかりと考えて結論を出していきましょう。
④頭金で調整する
4つ目のポイントは頭金で調整する。です。
ローンを組むという事は、利息を生むということでもあります。
なので、頭金がある程度、準備できているのであれば、頭金を活用して、利息分を減らすことも考えましょう。
これがどれ位のインパクトがあるのかもシュミレーションして見ましょう。
■C銀行
ローン額:4,000万円
期間:35年ローン
利率:1.3%固定金利
頭金:なし or 500万円
返済方式:元利均等返済
総返済額:4,981万円 or 4,859万円
さぁ、上の例では頭金なし、もしくは500万円と設定しましたが、120万円程の差がありますね。
なので、これが頭金のインパクトです。
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ただ、だからといって頭金を多く入れすぎるのものよくはありません。
まずは、自分の現在の貯蓄額から、必要な金額とお子さんがいる場合は、お子さんの入学費や教育費、その他雑費、車を購入したいと考えている人であれば、それらの購入費用など、諸々を加味した上で、ローンでここまでなら払えるという金額に抑えておきましょう。
払った後は、払い戻しはできません。
上記の点をしっかりと加味した上で頭金として設定してみることが大切です。
仮に頭金を入れられなかったとしても、後々、繰り上げ返済は可能です。
(期間短縮型 or 返済額軽減型)
なので、頭金設定に関しても注意をして、用意できる余剰金の範囲で設定しましょう。
⑤月単位の返済額で調整してみよう
5つ目のポイントは月々の返済額で調整することです。
ローンを組む時は非常に大きな買い物をしているが故、数十万単位の金額の感覚がくるってきます。
(結婚式を挙げたことがある方などならイメージできますかね?)
ただ、数十万でも圧倒的大金です。
自身のものさしをしっかり持って調整することが重要ですし、返済できる範囲でローンを組むことに繋がります。
なので、月々いくらまでなら、35年を乗り切れるか?
老後になっても、65歳でも対応できる金額なのか?
等々を含めて、考えていきましょう。
どれ位の「資金設計をすればいいのか?」についてはこちらでも計算できますので、よければ見て見て下さい。
⑥ローンの借換えを検討してみる
さぁ、最後です。
6つ目のポイントはローンの借換えを検討してみるです。
とはいっても、既にローンを組んでしまっているという方も少なくないはず。
それでもまだリカバーできる機会はあります。
それが「ローンの借換え」です。
簡単に言うと、適用金利の高いものから低いものに借り換えるということです。
内容によっては数百万円単位で変わってくることもあります。
但し、借換え時には手数料を含め、諸経費が掛かることがありますので、それらを考慮した上で借換えを検討することが大切です。
後は、先ほどもお伝えしましたが、繰り上げ返済を検討することも一つの手です。
・期間短縮型
・返済額軽減型
上記の2つのパターンがありますが、簡単に伝えると、返済期間を短くするか、毎月の返済額を減らすかのどちらかです。
フラット35であれば、手数料無料で、1回あたり100万円から。
インターネット経由であれば10万円から繰り上げ返済が可能です。
■まとめ
本日は6つのポイントで住宅ローンについて見てきました。
人生一度?の大きな買い物です。
なので、しっかりと決断できる材料をもって、納得した上で、ローンを組んでいくことが大切です。
後悔先に立たずとは言いますが、いつでも借換えもできますし、大事なのは、「言いなり」にならないことです。
今、住宅でローンを組んでいる方や、これからローンを検討している方にとって一助になれば幸いです。
本日もご覧頂きましてありがとうございました。