【はじめての株の始め方 株の指標について-徹底解説-FP講座】

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皆さん、こんにちは。FPのバレンです。

前回は、【はじめての株の始め方メリット・デメリットについて徹底解説-FP講座】で株っていったい何者!?
という話をさせて頂きました。

こちらを読んで頂いた方々は、株のメリット・デメリットが多少お分かり頂けたかなと思います。

「株のメリット・デメリットは理解できた!」
「じゃあどうやって株を買えばいいのよ?」
「というか株ってどうやって見るのよ!」

そんな声が今日も聞こえてきそうです。
というわけで、本日は株を買うために参考となる指標や、その考え方についてお伝えしていければなぁと思います。

そもそも、株は「安いときに買って、高い時に売る(いわゆるキャピタルゲイン)」が基本行動となります。

ただ、株を買いたい人皆が安い時が分かって、高くなるポイントも分かっていたら

株を始めた人は皆大金持ちになってしまいます笑

なので結論から言うと「正しい指標は存在しない」となります。

ただ!

指標というのはあくまでも、それぞれの戦術を組み立てる上で重要となる要素なので、
その指標を使いこなすことで資産運用のルールを決めていくといった方が正しいですね。

あなたが、サッカーの監督であったと仮定しましょう。

その時に「必ず勝てる必勝法は?」と聞かれても困りませんか?

負けるために試合をする人はいないので、その時は、ゴールキーパーは助っ人外国人にして、フォワードには得点王の選手を入れてカウンターで得点を狙おう!とか、選手の組み立てを考えますよね。

それが戦術なんです。
株式もこんなイメージだと思って貰えれば分かりやすいかもしれません。

ではいってみましょー。

目次

■株式でみるべき、見ておくべき指標って何ぞや?

結論からいきます。株式にはたくさんの指標があります。

■株式における指標■
➀PER(Price Earnings Ratio):株価収益率
②PBR(Price Book-value Ratio):株価純資産倍率
③ROE(Return On Equity):自己資本利益率
④配当利回り
⑤配当性向
⑥日銀短観

上に挙げた指標以外にも多くの指標が存在しますが、本日はこれら8つの項目について見て行きたいと思います。
英語だとよくわからないですよね。

でも株を始めようとしたら自然とこれらの指標をみる機会が多くなると思うので絶対に知っトクですよ!
たくさんの指標がありますが、色んな角度から会社の株式を見ることで、自分なりの会社の見かたや捉え方の経験値を踏んでいくことができるようになります。

解説に入る前に、どんな所にこれらの指標が乗っているのかをお伝えします。
Yahoo!ファイナンスなどで調べると値上がり率や、PER順などで、銘柄を調べることができます。

既に証券会社の口座をもっている方であれば提携の証券会社のアプリなどでも確認する事ができますよ。
ちなみに楽天証券の場合であれば、iSPEEDで閲覧可能です。

➀PER(Price Earnigs Ratio):株価収益率

PERは「株価収益率」とも呼びます。
この指標は、株価がお得なのかそうでないのかを見分けるために使う指標です。

どういうこと?って感じですよね。
じゃあ、計算式を見てみましょう。

■PER=株価 ÷ 1株当たりの利益

上の計算式のように、PERとは「株のお得度」を表しています。
なので、PERが低ければ低いほどその株は、お得山であると考えることができるのです。

具体的なPERを計算して比較してみてみましょう。
例えば、下の2社の株があったとします。

➀Α社 株価:2000円 1株当たりの利益:250円
②B社 株価:1000円 1株当たりの利益:200円

➀の場合のPERは【2000÷250=8】ですが、②の場合は【1000÷200=5】となります。
となると、この場合はB社の方が割安な株だと判断できるわけです。

なぜなら、B社であれば、投資したお金(株価)の回収に5年かかるのに対して、A社では8年かかる計算となるためです。

ただし!

ただ、比較すればOKという訳ではなくて、同業他社や業界の平均と見比べてみて、割安なのかどうかを判断するときに使う仕様です。1社のPERだけを見て判断するために使うものではないことを理解しておきましょう。

PERは割安な株を見つけるための基本的な指標なので、他の会社と比較した際に、割安であれば何かが原因で株価が下がっている可能性もありますし、通常の株価よりも安い値がついている状態とも考えられるため、お得株である可能性があります。

なので、PERは割安株を見つける際の参考にしてみましょう。

②PBR(Price Book-value Ratio):株価純資産倍率

➀では割安株を見分ける指標についてお伝えしました。
次は、PBR「株価純資産倍率」です。

PBRは、名前の通り「株価」の「会社の純資産」に対する倍率となります。
これで何がわかるのよ?って所ですが、純資産というのは会社が持っている資産そのものです
これを株価で割ることで、会社の現在価値を測ることができます。

株価=純資産となること、すなわち1倍となっていれば、底値であると判断できます。

■PBR=株価 ÷ 1株当たりの純資産

これが計算式ですが、会社がもっているお金(純資産)が株価と同じになることで、株価最低ラインであると見ることができるわけなんです。なので例えば、

➀2020年5月時点 Α社 株価:2000円 1株当たりの純資産:2000円
②2010年5月時点 A社 株価:1000円 1株当たりの純資産:500円

➀の場合は、PBR=1倍なのに対して②の場合は、PBR=2となります。
すなわち、2010年時点ではA社は純資産の2倍の価値があると株主に評価されていると見ることができるんです。
ただ、A社が安定している大手の会社だとすると、1倍となっている今のタイミングは底値であり、「買い」であると判断できる訳です。バレンもきっと買いたくなります。

ただ、1点気を付けなければいけないことは、PBRが1倍を下回っている点だけで「買い」を選択するのもまた、注意が必要です。何故ならあまりにも資産価値が低いと判断されてしまうと、株価は更に下がり、ゆくゆくは「倒産」となってしまうリスクがありますので、注意が必要です。

景気がいい時は、「PER」、停滞 or下降している時は「PBR」が重宝されます

景気がいい時は、利益がたくさん出がちなので、PER水準そのものが上がりますし、
逆に景気が悪いと、利益そのものが出にくいのでPERがあまりあてにならないからなんですね。

どっちやねん!って感じですか?笑
大丈夫です。まだまだ指標はあるので、見て行きましょう。

③ROE(Return On Equity):自己資本利益率

さぁ!まだまだ指標はあります。

皆さんなりのルールを一緒に見つけていきましょう!

次はROE「自己資本利益率」です。

こちらも名前の通り、「自己資本」に対する「利益」の割合です。

自己資本とは「株主のお金」と「会社の利益」を足し合わせたようなもので、利益はそのまま「利益」です。

これを計算して分かる事は、「軍資金」(株主のお金と会社のお金)で一体全体、どれくらい「利益」を出せたのよ!ってことなのでROEは高ければ高いほどいいと考えることができます。表示は%で表します。

■ROE=利益 ÷ 自己資本 × 100

④配当利回り

これは、過去のブログでも少し触れた内容になります。
【はじめての株の始め方メリット・デメリットについて徹底解説-FP講座】

株を保有していると、年に2回から1回程度会社から配当金が貰えます。
その利回りを表すのが「配当利回り」です。

高い株式では20%を超えるケースもありますし、「不労所得で生き抜く!」と決めている方などは、
資産運用で軍資金を増やしつつ、高配当株をこまめに購入して積立てている方もいらっしゃると思います。

すなわち、こちらも基本的には高ければ高い程よさそうと見ることができますよね。

ちゃんと利益を還元してくれているという指標になりますよね。

ちなみに、バレンもiSPEEDでは高配当株は常にチェックしております。(まとめておくと便利かも)

安い時に高配当株を買い増して、いつか不労所得で脱サラするって決めてますから!笑

■配当利回り=1株当たりの配当金 ÷ 株価 × 100

⑤配当性向

配当性向(はいとうせいこう)と呼びます。
会社の利益のうち、配当に向けてるのはどれくらいよ!?ってことです。

利益を出していれば、配当利回りが高くなりますよね?
ただ、会社の利益というのは、全て配当金に使われる訳ではなくて、会社の新たな事業拡大や、広告費などにさらに投資する
お金としても活用されますし必要なお金になります。

例えば医薬品業界であれば、新薬の研究開発費に回したりします。

そうやって会社の事業継続を図りながら、株主にも利益を還元している訳でございます。

なので、「配当性向」が高ければ株主は嬉しいです。

が、

あまりにも高すてもOK!とはいいがたい微妙なラインですね。
東証一部の過去の推移をみると30%から40%のあたりをさまよっている感じです。

なのでこの辺りを一つの基準としてみてもいいかなとバレンは考えます。

■配当性向=配当金 ÷ 利益 × 100

⑥日銀短観

「日銀短観・・・なんかきいたことあるような・・・」

って人いませんか?

そう、それです。

正式には「企業短期経済観測調査」っていいます。

「え!最後に分かりづらいのきた!」
「日銀ダンカン・・?」

にちぎんたんかんです。
これは、日本銀行が毎年3月、6月、9月、12月に全国1万社の社長さんにアンケート調査を行っていて、その内容・結果のことを日銀短観と読んでいるんです。
その中でも「業況判断DI」 が速報性が高く株価にも影響を与える指標と考えられています。
簡単に伝えると、「景気はどうですか?」という質問に対して「Yes!〇須」と答えた会社から「No!」と答えた会社を差し引いた割合って奴です。
なので、これから先の経済の先行きについて、この指標の推移を見ることで、ある程度予測を立てることができます。四半期に一度ニュースでも出てきますし、是非アンテナを張っておきましょう!

■まとめ

 

今日は株式運用に用いる、指標について解説してきました。

色んな指標があって混乱することもあるかもしれません。

まずは、自分の知っている会社や興味のある会社の株式指標をチェックしてみましょう。

PERやPBR、配当金はどれくらいなのか?などなど、それぞれの会社の指標を眺めていることで、間違いなくお得株に出会える日がやってくるはずです。

ただどんなに指標を眺めて買った株であっても、想像通りにいかず、下がってしまったりすることもあるかもしれません。それも一つの勉強ですし、自分自身が納得できる判断で株を買う、売ることができれば立派な投資家の仲間入りです!

本日もブログを読んで頂きありがとうございました。