こんちには。
FPのバレンです。
今日カフェに行きましたが、とある保険の営業マンがこんな話をしていました。
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/キャラ-e1589697695306.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]保険契約は早目からの備えが大切ですよ![/word_balloon]
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/キャラ-e1589697695306.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]ドル建てであれば返戻金も高くなる可能性もあります[/word_balloon]
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/泣き-300×300.png” size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]ドル建て…保険の仕組みがよくわからないんです…[/word_balloon]
ふむふむと聞いていましたが、本当にそれお得か?
逆にリスクじゃないか?
とさえ思う始末でした。
ただ、これは全く他人事ではありません。
そんなあなたもまさに今、保険に加入すべきかどうか悩んでこのブログに訪れているのではないでしょうか?
保険契約とはリスクに備えるもの、貯蓄を付随したもの、年金を付随したものと商品は様々です。
使い用によっては、うまく活用できるものあります。
だからこそ、その時が来た時に’なんとなく契約’をしさえしなければいいのです。
なんとなくでは、確実に弱みにつけこまれます。
保険契約というのは非常においしい話に聞こえる一方で、損をするリスクもあることを忘れてはいけません。
保険=商品です。
これだけは覚えておきましょう。
ということで、本日は、保険契約に惑わされないために知っておくべき保険の仕組みについて解説していきたいと思います。
それではいってみましょー。
目次
■保険料の決め方とは?
保険商品というのは、利益がでるように設計されています。
その一方で元々、保険商品というのは「相互扶助」の精神を元に作られている制度でもあります。
例えば、新社会人となったばかりの方であれば、これから会社でバリバリ働いて給料を稼ぐことになるかと思いますが、貯金はまだ多くはないはずです。(一部を除いてですが)
その状態で、大きなケガや入院をしてしまうことは、大きな出費であり、貯金が少ない中では対応できないケースがあるはずです。
仮に治療費を支払うことができたとしても、貯金がなくなり、次の給料日を心待ちにしなければならないこともあります。
そういった時に助け合いの精神でみんなが少額ずつを拠出し合うことで、お互い備えよう!
という流れでできた制度なんです。
では保険料の料金とはどのように決定しているのでしょうか?
主には下記の3つから構成されています。
■保険料を決める要素■
➀予定死亡率
②予定利率
③予定事業費比率
これらの3つの要素を加味した上で、保険料が商品によって増減します。
➀予定死亡率(死差益)
まずは予定死亡率から見て行きましょう。
予定死亡率とは、簡単に言えば、人がなくなる割合のことを指します。
死亡率が高いのか低いのかってことですね。
具体的に見てきましょう。
例えば年金保険のケースでは、長生きする人が増えれば増えるほど、保険会社が支払うべき年金が増えます。
そのため予定死亡率が低くなれば、年金保険の保険料は高くなりますし、一方で死亡率が低くなれば生命保険の保険料は低くなります。
死亡率に関しては「標準生命表」なるものが存在し、それぞれの年齢でのある程度の死亡率が計算されている訳なんです。
なんかちょっと怖いですけどね・・・
これが予定死亡率です。
なので保険会社は定期的に予定死亡率を確認しつつ、終身保険や生命保険などの保険料を決める材料にするということなんです。
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/お琴-e1589883120134.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]じゃあ死亡率が途中で少なくなったらどうなるの?[/word_balloon]
勿論、今は医療技術が目まぐるしく発展しているので、死亡率が低下する場合があります。
その際は、保険料が上がる(or下がる)可能性があります。
ここは注意すべきポイントです。
・保険料は更新型か否か?
ここは必須で確認しましょう。
保険商品によっては、保険料が更新タイプ(5年毎)のものがあります。
となると、定期的に増加傾向にありますし、将来定年退職した後にも支払いが続くとなれば、それはもう悲劇です。
保険料が安いということだけに惑わされないようにしましょう。
一方で後述しますが、保険には配当があるもの、ないものが存在します。
仮に死亡率が低くなった(高くなった)際には、その差益に応じて、配当が支払われることになる訳です。
これが死差益です。
②予定利率(利差益)
次に予定利率をみていきましょう。
予定利率とは、保険料として皆さんが払ったお金を元に、保険会社が資産運用をします。
それらの利率を元に保険料金が増減するということです。
なので予定利率が良ければ一般的に保険料は安くなり、予定利率が悪ければ保険料は高くなるということです。
[word_balloon id=”unset” src=”https://superlifeshift.com/wp-content/uploads/2020/05/お琴-e1589883120134.png” size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]ってことは利率がいい商品の方がお得ってことね![/word_balloon]
そこも確認が必要です。
一般的に資産運用では5%の利率が平均値と言われています。
これ以上高い保険商品はまず疑ってかかる必要があります。
➀外貨建て商品のケース
→円建てよりも利率が高いケースが多いですが、外貨→円に戻す為替リスクが考慮されていない
②年金保険のケース
→早期解約では返戻金が少ない(将来のインフレリスクに対応できない)
上記の2つだけでも長期的に本当に得なのか?というのは考えるべきポイントだと考えます。
しかしながら、保険マンは「社会保険料控除も使えますし、加入することで安心して頂けるのではないでしょうか?」と話すかもしれません。
その場合でも落ち着いて考えてみましょう。
・保険に加入する目的が明確かどうか?(貯蓄が貯まるまで/子供の教育資金に備えてetc)
・途中解約した際のリスクはどうか?(加入した時点で続けることができるのか?)
・返戻金はどうか?
・インフレリスクに対応できるか?
・為替リスクに対応できるか?覚悟はあるのか?
などなど、まずは家に持ち帰って考えてみる必要があります。
参考:【保険の加入で損してない?保険控除とは?わかりやすく解説ーFP講座ー】
このように予定利率というのは一見おいしい話に聞こえますが、これも立派な商品です。
しっかり自分に見合った商品かどうかwp確認して契約決断することが重要です。
保険には更に、有配当保険/無配当保険と言って配当が定期的にでるものも含まれます。
これらは、予定利率からでた利率から経費を引いた利差益という中から支払われることになります。
簡単に言うと、予定より資産運用がうまくいって利益がでれば、その分、保険加入者に配当金を支給するよ!ってことです。
そのため、有配当保険は無配当保険よりも保険料は高くなる傾向があります。
何故なら、皆さんが支払った保険料から資産運用をしていくため、より多く貰う必要があるからなんですね。
となると判断が難しくなりそうですが、簡単です。
景気がよくなっていくタイミングで→有配当保険
景気が悪い、停滞気味のタイミング→無配当保険
が一般的には有利です。
これが予定利率になります。
③予定事業費率(費差益)
3つ目は予定事業費率です。
簡単に言えば、経費です。
働いている人の給料や、管理費など、事業存続のために係るお金の割合のことを指します。
最近では、窓口を持たず、インターネットのみで保険商品に加入できるものも沢山ありますよね?
あれは事業費率を低く抑えている分、保険料が安くなるという構図ですね。
ここは皆さんもイメージしやすいと思います。
なので、費差益は、これらの予定していた経費がうまくやりくりできた結果、生まれた差益であるとなりますね。
■純保険料+付加保険料
ここまでで保険料を決定する3つの要素について見てきました。
それではこの要素をどのように保険料に組み込んでいるのか?見て行きましょう。
保険料 = 純保険料 + 付加保険料
で成り立ちます。
➀純保険料・・・予定死亡率、予定利率を元に計算
②付加保険料・・・予定事業費率を元に計算
純保険料は、将来の積立部分として支払わなければならないお金を表します。
例えば、終身保険であれば、亡くなれば必ず保険金を保険会社は支払わなければなりません。
(これを責任準備金と呼びます)
そこに事業の運営に係る予定事業比率を元に計算された付加保険料を足しわせたものが保険料として計算されることになります。
■結局、何に気を付ければいいの?
ここまでで、保険料の決定の仕方や構成要素について理解頂けたかと思います。
では結局、保険屋に惑わされないために何を備えておけばいいのか?
最後にお伝えしていこうと思います。
■注意すべきポイント■
➀加入するメリットがあるか?
→従来の制度で対応できるのか?
②解約するリスクはどうか?
→返戻金はどうなっているか?
③更新型か否か
→更新で保険料がどうなるか?
④インフレリスクに対応できるか?
→2%の利率、それって保険で賄う必要ある?
⑤元本保証なのか、会社破綻のリスクは?
→トリプルB以上が適正
⑥加入目的が明確か?
ざっと上げてみましたが、こんなところでしょうか。
例えば、医療保険であれば、国の制度で高額療養費制度があり、通常であれば8万円以上の負担はありません。(食事代・差額別途代等は除く)
こどもであればこども医療費助成があります。
その保険は他の制度で代替できないか?という側面は確認しておきましょう。
参考:【医療費で損してない?―知っておくべき医療費制度・節税編―FP講座
また保険金はある程度継続で支払っていくべきものです。
将来への備えだとしても保険商品だけで将来への備えをするのであれば、お金は高くなります。
継続して支払っていけるでしょうか?
途中で解約ともなれば、運用どころか大幅な損をすることになります。
加えて、保険会社も破綻するリスクも抱えています。
(但し、リスク保証はあります。が、元本保証ではなく責任準備金に対する保証)
更新型であれば将来、負担する金額があがり、リスクとベネフィツトのバランスが崩れないでしょうか?
仮に2%の商品であっても将来のインフレリスクに対応できるでしょうか?
iDeCoやNISA、ジュニアNISAと他の制度も現在は充実しています。
参考:【iDeCoの3つ節税メリットをシュミレーションしてみた】
と沢山投げかけてみましたが、一番大事なのは、加入目的がはっきりしているかどうかです。
なんのために備えるのか?
これによって保険商品も有効活用できます。
’なんとなく契約’とならぬようにしていくことが大切ですね。
今日お話したことが少しでもお役に立てば幸いです。
本日も長々とご覧頂きましてありがとうございます。